光る石資料館とは

 

(喜和田資料館 閉館記事から抜粋)喜和田時代の資料館
光る石資料館は平成5年にオープンした。喜和田鉱山の操業を止めた翌年である。 「ここで山番をするのなら、資料館でも開いたら?」 と知人に言われたのがきっかけだった。
休山後残った従業員数名で、宿舎の改造やら展示室の鉱石パネル作りやら始めた。

パネル作りだが、何しろ灰重石(タングステン鉱石)は比重が6もあって重い。ダイヤモンドカッターでなるべく薄く切り、これを板に貼り付けた。たくさんの鉱石の中から縞の入った いわゆる縞状灰重石を選んだ。切った鉱石の数は、800個にも及ぶ。
  (写真は喜和田鉱山跡に建つ資料館)


資料館の名前も少し考えた。 「光る石とはおかしい。」「石が光るなんて・・・。」という意見もでたが、”紫外線で光る石鉱石資料館” ではあまりに長すぎる。 そこで ”紫外線” を省略して、”光る石鉱石資料館” で納得してもらった。 ただこれでも長いようで、結局 ”光る石資料館” が通称となっている。

資料館では当初、鉱石標本をいくつか用意していただけで、もっぱら鉱山の説明が主だった。 しかしその内常連さんから、いろんな鉱石・鉱物のリクエストをもらい、商品を仕入れるようになった。 だが、商品はすべて売れるわけではない。 売れ残りがだんだん増え、それが15年の間に資料館のコレクションとなっている







紫外線で光る石
 

”光る石”ってなんだと思いますか?

普通の石って光らないですよね。でも中にはある条件下で光る石
があります。
ある条件......それは紫外線です。このサンプルは紫外線照射の
有無による見え方を比較しています。 



この現象は皆さんも良くご存知の”蛍光”です。広く使われている蛍光灯は
まさにこの原理を 上手に応用した製品です。
一方鉱山屋の立場からは、目的の鉱物を効率良く探し出すのに、この蛍光
を利用します。 

上のサンプルは喜和田鉱山で取れたタングステン(灰重石)で、青く光るのが
特徴です。その他鉱物の種類によって赤く光ったり緑だったり、いろいろな
発色が見られます。




発光色の一例
ミネラライト
波長 〜250nm
ブラックライト
波長 〜360nm
灰重石 青白 発光せず
珪酸亜鉛鉱 輝黄緑 輝黄緑
方解石
燐灰ウラン 輝黄緑 輝黄緑
ルビー
玉滴石 輝黄緑 黄緑
燐灰石
蛍石
コハク 暗黄 暗黄
ベント石
ユークリプト石
ハックマナイト ピンク ピンク
オパール 黄白 黄白
パウエル石 発光せず
スピネル
マレイアイト 発光せず
珪酸亜鉛鉱 発光せず
方解石


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